BLOG

緑の美しい季節です。しかし、東京都には3回目の緊急事態宣言が出ています。

当店も5月11日まで店舗を閉めることにいたしました。日頃から三密の虞など全くない当店ですが、通勤の往復がありますので、人出を減らすことに協力する意味もありお休みすることにいたしました。

なお、「日本の古本屋」でのご注文、メールでのお問い合わせにはお応えいたしますので、どうぞお寄せください。在庫確認にはお時間を頂戴するかと思いますので、その点ご了承ください。

どうぞ皆さまお元気にお過ごしください。

蘇芳が花盛りを迎え、艶のある若葉も出てきました。(下の方の尖っているのはレンギョウの葉です。)

先日、蘇芳―スオウ―と書いてしまいましたが、正しくはハナズオウです。中国原産のマメ科ジャケツイバラ亜科の落葉低木。蘇芳花(スオウバナ)とも呼ばれるそうです。

スオウは同科同亜科ではあるもののそれほど近いものではないようです。マメ科ジャケツイバラ亜科の小高木。インド、マレー諸島原産。心材や莢からは赤色の染料ブラジリンが取れ、その色は蘇芳色と呼ばれます。飛鳥時代から輸入され、貴重な染料として貴族の衣服などに使用されました。漢方薬としても用いられます。

ハナズオウは春に咲く花を観賞するために植えられる花木で、染料は採らないのです。花の色が蘇芳で染めた色に似ているため名付けられたようです。

毎年恒例のようにしているお花見散歩をしなかったのはこのところの日曜日が雨降りだったからばかりではなく、最近読んだ水上勉の『櫻守』のせいもあるかもしれません。

主人公の庭師は桜を愛し、守り育てることに情熱を傾けるのですが、それを導くのは日本で一、二といわれる在野の桜研究家です。その人はソメイヨシノについて「これは日本の桜でも、いちばん堕落した品種で、こんな花は、昔の人はみなかった」「本当の日本の桜というものは、花だけのものではなくて、朱のさした淡(うす)(うす)緑の葉と共に咲く山桜、里桜が最高だった。」と言います。よい桜を求めて日本各地へでかけ接穂をもらい、自分の桜山で接木をして育てている人です。ソメイヨシノは育ちも早く、植え付けも簡単、値段も安く、病虫害にも強く、普及したのだが、「あれは、花ばっかりで気品に欠けますわ。」

もちろんお花見はソメイヨシノに限ったことではありませんが、よく行っていた場所はソメイヨシノが主だったので、あえて今年はでかけなかったというわけです。桜は種類も多く、時期にも幅があるのでこれからもゆっくり探して楽しみたいと思います。

日本橋川の水鳥。初めて足が見えました。川の両岸が一段高く、浅くなっているのですが、そこに来て岸際の穴のようなところをしきりにあさっていました。画像では3羽が水から出ているように見えるかもしれませんが、浅くはあっても水の中、それでも黄色い足が見えたのです。

今、川は早くも散った桜の花びらを浮かべています。

昨日は空き家の植物の話をしましたが、今日は新築の家のお話。長い間更地になっていたところに昨年2軒の家が建ちました。すぐに入居されお庭には色とりどりの園芸用の花を植えガーデニングを楽しんでいらっしゃるようです。しかしこの土地、更地の間は春にはツクシが、秋にはススキが勢いよく生えていたところでした。すっかり整地され家が建てられたのですが、植物の生命力は強く、わずかな隙間からスギナが何本も伸び出しきています――ツクシの状態のときには目につかなかったのですが――。

ここに上げた花々――蘇芳・連翹・木瓜・椿・桜――はご近所のお庭のものです。ただ、それぞれのおうちには現在住んでいらっしゃる気配がありません。すなわち最近よく言われる“空き家”のよう。それでも季節が巡ってくるとこのように花は咲きます。

落花の著しい椿の庭を鳩が歩いていました。かなり近づいても逃げる気配もなく悠々と散歩の雰囲気。さんざんついばみ歩きまわった後、近くの木に飛び上がりました。しばらく辺りを見回してそれからおもむろに首をうずめてお休みの体勢。いかにも休日の午後を楽しんだといった風情でした。


東京での桜開花宣言を言うまでもなく春の花が次々と咲き出しています。

一昨日はある広場にみごとなコブシの木をみつけました。周囲をほどほどの高さの木々が取り囲む広場の中央の左に常緑樹、右にコブシがひときわ高くそびえています。実際は満開を過ぎ、このところの強風のせいもあってかなり散りかけてはいたのですが、その木の姿のみごとさに、広場に踏み入り枝を振り仰いだことでした。来年は花どきを見計らって訪ねたいと思いました。

2月はやはり逃げるように過ぎて早や3月となりました。その声と共に風にも日差しにもやわらぎが感じられ春が近いと思われます。そして私の手指にも正常化の気配が見えてきました。

今年初めて主に右手の指の関節が赤くなり割れたりして見るも無惨な状態になりました。埃っぽい古本を扱って指先がパックリ割れたりガサガサになるのは古本屋あるあるの一つかと思いますが、そのケアは怠っていませんでした。今回のように指の関節周りに症状が出たのは初めてです。手をよく洗う今年の状況によるものか、年齢のせいなのか……。せっせと軟膏を塗ってひどいところには救急絆創膏を貼って保護していましたが、いっこうに良くなりませんでした。見るとゾッとするような紫色になっていることもありました。曲がりめが裂けて痛むこともあったのでひびだろうと思っていましたが、赤みからするとしもやけなのかもしれません――痒みはないので違うだろうと思っていましたが。そんな赤みがようやく少し落ち着いてきたようなのです。暖かくなればこの症状からも解放されるのでしょう。春が待たれます。

4年前に友人から頂いて挿し木したシロバナジンチョウゲが咲きかけています。

沈丁花の香りがどこからともなく漂ってくると「早春譜」が思い浮かびます。